トップ1%の人だけが実践している思考の法則
永田豊志 著
5Aサイクルとは、チャンスを見つけ、構想を練り、実行した結果を見ながら自らを修正すること。
その英単語の頭文字
・顧客の抱える問題の「認知」(Awareness)
・問題変えケツのための従来と異なる「アプローチ」(Approach)
・アイデアのスピーディな「実行」(Action)
・仮説と実行結果の際に対する「分析」(Analysis)
・マーケットニーズに合わせた柔軟な「適応」(Adjustment)
顧客の問題を認知する
ポジティブなものを増やすよりも、ネガティブなものを解消してくれるものにより多くの価値を感じる。
問題解決のための異なるアプローチ
普通のアイデア+非常識なマーケティング、普通のアイデア+非凡なビジネスモデル
同じ問題、同じアイデアでも今までとは違うアングルから見ることが出来ればそこに驚くような金脈が眠っていることに気付く。
誰よりも早く実行する
実行しなければ成功も失敗もない。
早く成功したいのであれば、より早く失敗すること。
最初からうまくやろうと考えるからうまくいかない。
試作品の製作、無料サンプルの配布、規模を小さくした販売実験など何でも構わない。
許される失敗、許容できる失敗を何度も経験すること。
予測との違いを分析すること
重要なのは想定もしていなかったものがどれだけ発見できたか。
単なる数字の塊からメッセージは出てこない。
商品の一つひとつ、顧客の一人ひとりの定性的なデータをピックアップし自分なりに仮説を立てながら分析をしないと、大事な顧客のメッセージを見失うことになる。
顧客の求めに応じて環境に適応する
想定した通りに進められるビジネスなんてものはほとんどない。
だからこそ環境に対して柔軟に適応していくことが必要。
顧客のニーズに合わせて自分自身、提供するサービスも変えていかなければならない。
コアとなるスタイルやスキル
強みを失わずその時々の環境に適応することが生き残る唯一の術である。
戦略よりもトライ&エラー
常識的な人はアイデアや事業戦略なしに安易に起業すべきではないとアドバイスするかもしれないが、思い立ったらまずはやってみること。
不の解消
仕事の最中や日常生活の中でふと感じる不安、不満、不便といった不を見逃さないこと。
それらを解決することが大きなビジネスチャンスにつながる。
コミットメント
経験豊富であれば成功するのではなく素人集団ほど固定観念にしばられない自由な発想でイノベーションを起こせる。
重要なのは経験値や実績など過去の資産ではなく、未来に向けたコミットメントが出来るかどうか。
自動化
課題に対して自動化によってイノベーションを起こせる領域に初期投資が必要だとしても、リードタイムを極小化するシステムはそれを補って余りある収益をもたらす可能性が高い。
No1かオンリーワン
世界が1つにつながった今、事業戦略のための選択肢は2つ。
分野でトップを取り規模のメリットを活かすか、独自マーケットでオンリーワンを築くか。
オンリーワンは規模は小さくとも新しい顧客価値を創造することで顧客の数だけマーケットを創造できる。
マニュアル主義の盲点
例外を出さない運用から高いサービス提供は望めないので顧客満足度を高めるなら行動規範を定めるべき。
スタッフの採用や教育に力を注ぎ優れた企業文化を作ることができれば、それはマネの出来ない会社のコアコンピタンスになる。
課題解決
解決のアイデアを組み立てるときに、問題解決の答えをそのまま探すのではなく、問題自体を換えてみる。
どうやったら解決できるか?ではなく、うまくいっているものにどんな共通点があるのかを考えてみる。
事業の成否を見極めるタイミング
新規事業を始めるときにどのようなタイミングでどのような基準をもって評価するかを事前に検討しておく。
投資がもったいないという理由で撤退を先延ばししてはいけない。
見えないコスト
目の前のコストだけにとらわれてはいけない。
機会損失は財務諸表や経費報告書からは見つけることが難しい。
同じ機会を使って最大何が出来たのかという視点を取り入れる。
活動によって生じる作用、副作用を洗い出し、全体としての総コスト、全体としての総利益に換算できなければ正しい判断は出来ない。
イノベーションを起こすのはいつも外から
固定観念、業界習慣を捨てて本来持っている利用者の怒りは何かを考えてみる。
その問題を解決する方法はほかの分野にないだろうか?異業種、自然界など普段あまり接点のない世界にヒントが転がっていないかチェックしてみる。

