クオリティ国家という戦略
これが日本の生きる道
大前研一 著
ボリューム国家
経済規模が巨大。
人口、労働力のボリュームと低コストの人件費が強み。
工業国家モデル(代表例:BRICs)
クオリティ国家
経済規模が小さい。
人件費は高いが、それをカバーする付加価値力と生産性の高い人材。
世界の繁栄を取り込むのが上手い。
質の向上を目指す。
代表例:スイス、シンガポール、フィンランド、スウェーデン
加工貿易立国モデル(日本の国家モデル)
これまでは優れたモデルであった。
産業競争力の衰退
日米貿易戦争
アメリカの圧力に負けて妥協を重ねた(自動車、家電など)
パラダイムシフト
まだ加工貿易モデルにしがみついている。
優秀なモデルであったからこそ抜け出せない。
少子高齢化
→ボリューム国家にはなれない。
新たな国家モデルへの移行が必要。
アメリカは既にサービス産業国モデルへシフトしている。
クオリティ国家の特徴
グローバル競争
世界中でビジネスを行い、利益=富を持ち帰る。
世界の富の力で繁栄
クオリティ国家の最重要ポイント
世界からヒト、モノ、カネ、企業、情報を呼び込む。
アメリカやイギリスは既に実行済み。
レーガン革命、サッチャー革命
弱い産業から潰れていく=失業者の増大
効果が出るまで15年のタイムラグが発生
日本がクオリティ国家になれない理由
日本国内の市場規模が大きかった。
=世界市場を想定してこなかった。
コストダウンでは対抗できなくなった。
ブランド価値向上、新しいビジネスモデルの構築が苦手。
政府の救済措置
内と外とを差別する意識
人材育成が出来ない。
仕掛けから変える
オーガナイズ・スモール=組織を小さくする。
日本国内市場では食べていけないようにする。
世界に目を向ける。