図で考えるとすべてまとまる
村井瑞枝 著
図は考えを実際にアウトプットする(=書いて表現する)という技術を鍛えるもの。
図を使えるようになると、入ってきた情報を自分なりに整理し、表現する力がつく。
JPモルガン、ボストンコンサルティンググループといった外資系企業では、顧客への提案はもちろん、社内資料でも形、色、構図などさまざまな図を取り入れて作成する。
なぜならそのような図を使うことで、相手にわかりやすく伝えられるだけでなく、自分の考えも整理され、問題解決力が高まるからである。
図で考える人の5つのメリット
①図は頭を整理する。
②図は問題解決能力を高める。
③図を使うと仕事が早くなる。
④図は効果的に相手に伝える。
⑤図はあらゆる仕事の場面で役に立つ。
GEのカリスマ経営者であったジャック・ ウェルチも図の愛用者だった。
彼はいつでもどこでもペンをとり、自分の考えを紙に書いていた。
ジヤツク・ウエルチが考え、GEを有名にした「 ナンバーワン・ナンバーツー戦略」の図も、ジャックがレストランで奥さんにその戦略を説明しようとして、その場にあった紙ナプキンの上にフエルトペンで書かれたものだった。
最初は発想を広げて、アイデアをできるだけ沢山出すことが大事である。
そして、すべて出し切ったあとで実行できるものとできないもの、優先順位の高いものとそうでないもの、というふうに削っていけばよい。
資料作りで最初にするべきことは、資料の骨組みを決めること。
骨組みを決めるとは、具体的には、何枚くらいでどういう流れで資料を作るのかということを決めることである。
資料の全体の流れを決めてから作り始めるため、作業のやり直しや、無駄なページを作ることがなくなり、資料自体も理解しやすいものになる。
まず最初にメッセージを決める。
「メッセージ」とは、資料における新聞の見出しのようなものであり、そのページで伝えたいことを端的にまとめた言葉のこと。
なぜ、メッセージを中身よりも先に考えるかというと、メッセージが決まっていることで、資料の中身が決まってくるからである。
メッセージをうまく書くための3パターン
①相手が知らないことを述べる。
②意思決定するための結論を述べる。
④相手に行動してほしいこと、承認してほしいことを述べる。
メッセージを書くうえで注意すべきなのは 、メッセ ージが「意味のないタイトル」になっていないかどうかである。
常に「この資料で相手に伝えたいことは何なのか?」ということを考えて、メッセージを書くことが必要である。