2022―これから10年、活躍できる人の条件
神田昌典 著
自分が生きている時代が、どの方向に流れているのかわかなければ、毎日が格闘になる。
しかし未来へ向かう流れが見えた途端、目の前の仕事は意味を持ってくる。
同じ仕事でも、面白くてたまらなくなり、毎日がワクワクの連続になる。
歴史は70年周期で巡っている。
・平成時代のバブル景気 ⇔ 大正時代の大戦景気
・満州事変勃発 ⇔ 9・11アメリカ同時多発テロ
・太平洋戦争勃発 ⇔ 東日本大震災
歴史とは、ランダムな出来事の連続により創られているのではなく、同じパターンの物語の繰り返しにより創られているいう認識だ。
おにぎりの商品ライフサイクルはどんどん短くなり、人気は1ヶ月ほどしか持たない。(2003年 イトーヨーカドー鈴木氏談)
2003年はコンビニ「冬」の時期にあたる。
古い価値観のうち、引き継ぐものと捨てるべきものを見極め、その上で新しい価値観を創り上げる。
これが出来るものは進化し、出来ないものは滅亡する。
このようにライフサイクル期間を眺めていれば、ひとつのビジネスモデルを滅亡させない為には、晩年になったという兆しを的確に捉え、生まれ変わりの準備を始める事が大事である。
ライフサイクルが最盛期の1/3になると最終局面といえる。
2024年には会社が無くなる
会社組織をライフサイクルに当てはめてみると、
【会社の寿命】
1970年 約50年
1983年 30年
1997年 12.5年
2008年 10.5年
今は10年を確実に切っており、3年という見解もある。
25年かけてサイクルが1/3になっている。
この事より会社というライフサイクルは、もはや晩年であることが分かる。
まさにいま進化するか絶滅するかのタイミングではないか。
にもかかわらず「会社」というコンセプト自体を革新していくべきという議論は、ほとんど行われていない。
会社という形態が、時代遅れになる可能性が大きい。
会社が終焉を迎えるすなわち、資本主義の形が終わる事と言い換えてもいい。
ピータードラッカーは「ネクスト・ソサエティ」でNPOが社会の中核的組織になっていくと予言していた。
今までは社会性と収益性は矛盾すると思われてきた。
しかし今は社会に良い事をしなければ儲からない時代に変わってきた。
父から子への3つのキャリアアドバイス
・海外留学(英語、中国語)
・ボランティア経験
・優秀な人材が集まる場所の空気を吸う
(生活の為だけに金を稼ぐような仕事には関わらない)
現実をみろというアドバイスは聞くな。
「現実」という言葉ほど、不確かなものはない。
現実はモノの見方で変わってしまう。
過去からの延長で現在を捉えているか、未来からあるべき姿からの逆算でとらえているかで違う。