「これからの世界」で働く君たちへ
山元賢治 著
変化に巻き込まれないための唯一の対策は、その変化を「つくり出す側」に回ること。
変化をつくり出す人が次のビジネスの中心を握る。
ビジョナリーというのは、別に予言者という意味ではなく、好奇心の先に生まれる「問い」を持てる人のこと。
私が接してきたリーダーは皆、この猛烈な好奇心を必ず持っていた。
自分が全身全霊で情熱を注げること、心から向き合え、「もっと良くするにはどうすればいいのか?」という問いを持てることが、すべての変化のエンジンである。
彼らが変化しつづけられる秘密とは何か。
それは彼らに強力な「使命感」(ミッション)があるからである。
グローバルリーダーに共通することに、この強い「当事者意識」がある。
自らが良い変化を起こす担い手であろうという意識である。
私は「人は失敗からしか学ばない」とさえ思っている。
成功からは学びはない。
成功というのは、今持っているスキルで手にしたものだが、失敗とは未来へのスキルの糧となるものなのである。
もうHOWだけでは何も変わらないということに気づくべきである。
自分の頭で考えて、WHYの問いを立てられない限り、何も前進しない。
アイデアは何より実行してはじめて価値を持つものだが、その前に、アイデアもまた自分だけで生み出すものではなく、優秀な他社からその種を引き出すことが重要である。