一瞬で正しい判断ができる
インバスケット実践トレーニング
鳥原隆志 著
インバスケット思考とは、限られた時間でより成果を出すための考え方である。
インバスケットでは、下記の10の能力を発揮できているかを測定することになる。
・優先順位設定力
・問題発見力
・問題分析力
・想像力
・意思決定力
・洞察力
・組織活用力
・当事者意識
・ヒューマンスキル
・生産性
インバスケットが注目されている理由は、理論や知識を詰め込む、いわゆるインプット形式ではなく、持っている能力や知識・ノウハウを活用できるかというアウトプット型の能力がより重要だからである。
まず全体を把握して重要なものを処理すべきである。
緊急度と重要度を意識する。
「緊急」は必ずしも重要ではなく期限という軸だけで判断してはいけない。
重要度は、それをしないことによって起きる影響のことを考える。
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優先順位決定で重要なことは、
・全てに順番をつけるのではなく、何からすべきかをまずは決定すること、
・優先順氏設定の根拠をつけることである。
問題発生時、本質的な問題点が把握できないと再発防止策を打つこともできず、問題解決のポイントが外れてしまう。
問題の原因をたどることにより、本質的な問題点にたどり着くことができる。
新しい問題(課題・アクション)を創りだし、目標を再設定することが重要である。
問題を創り出すためには、目標設定が妥当だったか、将来のリスクは、個人やチームの能力を伸ばすためには、といった観点から考えてみる。
問題発生の事案には、複数の問題点が潜んでいる場合がある。
本質的な問題発見は重要だが、表面的な問題も対処が必要であり、短期的な問題発見と中長期的な問題発見が大事である。
案件等で期限が迫ってくると、どうしても表面的な今の問題に目が行きがちだが、管理者として目をやらなければいけないのは、発生したトラブルよりも起こり得るリスクを発見することである。
問題発見と課題発見は違う。
「問題」は現在起きている事象であり、「課題」はその事象を分析した上でのあるべき姿を設定し、それに近づけるための意思の入ったものといえる。
仮説と情報収集はセットである。
仮説を立てた後にそれを立証する情報を集めることが大事である。
たとえ素晴らしい仮説を立てても、仮説倒れに終わっては、成果はもちろん、その次のプロセスへと進めない。